したきりすずめ
小沢 俊夫, 赤羽 末吉
shorty:すずちゃんといえば、思い出す昔話あるよね。
mama:したきりすずめのこと?
shorty:そう。ぼくちん、いいおじいさんになって、すずちゃんを探しに行こう
かな。
ママは欲張りおばあさんだよ。
mama:何、勝手に決めてるのよ。
ショーティーじいさん、迷子になるから、やめた方がいいわよ。
shorty:ぼくちんをバカにしないでください。無事すずちゃんに会ってくる
です。
mama:エー!鼻はきかないし、帰巣本能はないし、こんな話になったら
どうするの?
こんな話・・・。
shorty:ママさん、ぼくちん、すずちゃんに会いに行ってくるです。
とめてもムダです。
mama:やめた方がいいと思うけど、どうしても行くの?
shorty:はい、行ってくるです。
では、つづらをもらってくるので、待っていてください。
その後、ショーティーくん、「すずちゃ~ん、お宿はどこだ~!」と言いながら
歩き回りましたが、なかなかすずちゃんに会えません。
あちこち歩き回っているうちに、本当に迷子になってしまいました。
そのころ、家では、
azaz:ママ、本当にショーティーを行かせちゃったの?
鼻もきかない、帰巣本能もないショーティーを?
ムチャだよ、止めなきゃダメだったのに、今ごろは・・・。
kaka:野ネズミのテリトリーに足をふみ入れて、ショーティー、野ネズミに包囲
されてるかも。それに空からはカラスのするどい目とくちばしがショー
ティーをねらっている!
mama:え!それは大変、azaz、kaka、ショーティーの捜索をお願い。
azaz:まかせといて。パパは家に残って連絡待ち。
ママはショーティーの好きなものを準備しておいて。
必ず連れて帰ってくるから。
papa:二人ともよろしくたのむ。
kaka:ねえazaz、探すって言ってもどうするの?
azaz:だいじょうぶ。まずは新しいけものみちを探す。
それもお腹ですったようなやつ。
ショーティー、足が短いから、足跡というより、お腹ですってできた
跡を探そう。
kaka:あ、あそこにそんな感じの道ができてるよ。
azaz:kaka、行こう!
kaka:あ!ショーティーが見えた。
azaz:あ~よかった。ショーティー無事で。
shorty:azaz、kaka、こわかったです~。会えてよかったです。
kaka:野ネズミにやられなかった?
shorty:野ネズミ????よくわかんないけどうれしいー。
azaz:さ、帰ろう。
家ではパパとママが、とりのささみと、じゃがいもと、ブロッコリーのゆでた
もの、それからヨーグルトと牛乳を用意して待っていました。
当然ショーティーくんはお腹いっぱい食べて、安心してハウスで寝ることが
できました。
ショーティーは、キツネやフクロウの活動する夜にはお家に帰ることができて
よかった、とつくづく思ったのでした。
めでたし、めでたし。
shorty:ぼくちん、すずちゃんに会えなくてもいいや。
すずちゃん、とっても忙しいかもしれないし・・・。
ぼくちん、そのごちそう食べたいな、ママ。
本がすき!&やんちゃなコーギー♪